上から目線もいいかげんに

 [東京 19日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は19日、日本経済に関する年次報告書を発表した。日本政府に対し、2011年度に景気回復に合わせて財政再建を開始し、消費税を徐々に引き上げる必要があると提言した。

 ただ、ゴードン・IMFシニア・アドバイザーは会見で、増税は実体経済に影響を与えるとして、法人税の引き下げなど包括的な税制の見直しが必要と指摘した。

 同報告書は、日銀の緩和的な金融政策は金融市場の安定に役立っていると評価した上で、金融緩和策を一層推し進めることも考え得る、としている。IMFのリプスキー筆頭副専務理事は会見で、デフレが日銀の想定以上に長期化すれば、さらなる金融政策のアクションをとる必要があるとの見解を示した。

 同報告書は日本経済の展望について、政府の対応とおう盛な外需が日本経済の回復をけん引しており、2010年、2011年ともに約2パーセントの成長が見込まれ、2011年後半には物価上昇率がプラスに転じるとしている。

 リプスキー筆頭副専務理事は、先進国の中で最悪の水準である日本の財政状態について、ギリシャと異なり国債の95%が国内で保有されているうえ、貯蓄率も高く、低金利水準が保たれているため「財政再建には時間的余裕がある」と指摘。一方、財政再建が市場で信認を得るためには早期の取り組みが必要だとして、6月に政府が打ち出す財政戦略への期待を表明した。

 同報告書は、公的債務比率を安定させ、減少させるには、歳出増を抑制する施策が必要だとして、プライマリーバランスの目標値と公債発行限度額を盛り込んだ財政運営ルールの策定が必要としている。

 ギリシャ問題に端を発する欧州の金融不安については、日本の銀行部門はあまり影響を受けていないが、国際的規制の新基準を満たし、収益性を高める点で課題に直面しており、国債を大量保有することで金利リスクに直面していると指摘した。

 リプスキー筆頭副専務理事は日本の産業界の国際競争力について、中国向け輸出などが堅調に推移しており、短期的に競争力に問題はないとの見方を示した。
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by akikonoda | 2010-05-19 20:56 | 記憶
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