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カントの「永遠平和」について

カントの永遠平和についての言及に触れるにつれ、思い到るのは、「永遠平和」という言葉の懐疑性である。

カント自身も、「永遠」も「平和」も、いってみれば確実性のない言葉の羅列に、懐疑性が更に高まるということを把握していながら、あえて言い切った。

そこには、カントのひとつの賭けが在った。

その著書の中で、カントは述べる。

平和そうに見える時代に、武器を増強して行くことによって、戦争時よりも、むしろ維持負担が増えて行き、その捌け口を、自ずと求めて行くことになると。

戦争に向けての平和など、真の平和ではないと。

核武装にしても、核を持つことで、有利そうに見える一方で、使わないと、無用の長物であるので、劣化して行くのは、物質の常であるから、その処理も、自ずと必要になって行くであろうから、その捌け口として、好戦的な行動に出ると言うわけである。

そう考えると、米国や露西亜の行く末が一番案じられるが、北朝鮮の行く末も、やはり危ういといえる。

早期に核拡散を促し、緩やかな、民族調和を成し遂げることこそ、必要な事であると言える。

その為には、韓国の尽力が最も必要であると思われるが、日本、中国、台湾も後押しできる体制を整える必要性が在るのは言うまでもない。
by akikonoda | 2006-10-12 14:46
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