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教育基本法

 参院の審議では、教育基本法改正案そのものの議論に加え、いじめを苦にした自殺、高校の必修科目の未履修問題、タウンミーティングでのやらせ質問や発言者への謝礼金をめぐる政府の対応が問われることになるらしいが、なにをそんなに改正を急ぐ必要があるのかが、疑問である。

 改正案は一九四七年に制定された教育基本法を全面的に改める内容で、「公共の精神の尊重」や「伝統の継承」が明記されたほか、「教育の目標」として「我が国と郷土を愛する態度を養う」との表現で「愛国心」の理念が盛り込まれているらしい。

 地元の福岡の通信簿、成績表では、国を愛する心が段階的な評価になっていると聞き、愕然としていたものだが、愛国心を公のものが評価し出したら歯止めが効かなくなってくると一番恐れ、感じているのが、偏った愛国心を植え付けてしまった教師であり、学校教育であったことを、再度、考えなければならない。

 愛国心は一見聞こえはいいかもしれないが、最も危険であったということを忘れてはいけないと、肝に銘じているのは、黒い墨で、自分たちの愛国心を、お上の言いつけで訂正しまくった教師であり、公教育なのである。

 全く正反対の主張を押し付けられてきた子供達もまた矛盾を感じて生きてきて、大人になったのであろうが、その記憶も水に流して薄れてしまい、また、墨で都合の悪いことを塗りまくるなどということは、まっぴら御免なのである。

 国家であやつるのではなく、個人に任せてこそ、真に愛する心が問われて、かえっていいのではなかろうか。

 愛の形も表現もひとそれぞれ色々あるだろうし、漠然としたことを押し付けるのはどうかと思う。

 日本の政府が、個人の国を思う心をまったく信用してないので、わざわざお達ししなければならないからであろうか。
 
 お達しする前に、信頼して、愛せるような国にすることがまずは必要なのであって、押し付けは、御免被る。
 
by akikonoda | 2006-11-16 16:36
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