どこかの工場ではたらく人たちが階段で笑いながら話していた。
よく見ると階段を上りつめた部屋の向こうから、あかりがもれていた。
あかりの点いたランプが、木のテーブルにのっかっていた。
その横には、しょーとけえきの入っていそうな白い小さな箱と眼鏡が置いてあった。
いつのまにか、ひょろりとやせて、背の高い、肩まで伸びた髪がくるりとはねている人が、大きな口を、にいっとして、かおいっぱいに、微笑んでいた。
ああ この人は らんぷみたいだな。
と思った。
その人が、外に行たほうがいいという感じて案内しているようなので、なんとはなしに部屋を出ようとしたその時、なんだか、妙に、気になって、ランプのあかりで、火事になってはいけないと思い、そおっと消して、表に出た。