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 ドヴィルパン氏

ドヴィルパン前首相がサルコジ仏大統領を痛烈批判2007/09/14

ドミニク・ドヴィルパン前首相(仏首相府HPより)
 フランスのラジオ局「フランスインテル」によれば、5日、同局の番組に出演したドミニク・ドヴィルパン前首相がニコラ・サルコジ仏大統領を痛烈に批判し、「サルコジ氏は(フランスの劇作家)モリエールの書いた『町人貴族』だ」と扱きおろした。町人貴族とは成り上がりブルジョワ(町人)の俗物根性を徹底的に笑いのめしたモリエールの代表作だ。

 ドヴィルパン氏は「権力をイエスマンと御機嫌取りが囲んでいる時、フランスは進歩しない。サルコジ氏は大統領府を御機嫌とりで固めようとしている。『審判の精神性』とでも呼ぶべき厳かなメンタリティがエリゼ宮殿には欠けている。サルコジ氏の友人にはしっかりした助言をしてもらいたい」と述べ、サルコジ大統領が裸の王様になり、フランスの国益を損なっていると指摘した。

 ジャック・シラク前大統領の政権でドヴィルパン氏は首相を務め、サルコジ氏は内務相を務めた。シラク氏から大統領になることを期待されていたドヴィルパン氏はサルコジ氏とライバル関係にあり、前政権では2人の確執が報じられていた。

 2人の確執は事件にも発展している。

 ドヴィルパン氏が外相だった2004年に内相だったサルコジ氏ら政界人がルクセンブルクの銀行に裏金を受け取るための「闇口座」を設けているとして、名義人のリストが匿名で司法当局に送りつけられた。ドヴィルパン氏はサルコジ氏の追い落としを図って、極秘に部下に捜査を指示した。しかし、この情報はガセネタだったことが後に発覚した。ドヴィルパン氏は首相退任後、「誹謗密告事件」の共犯容疑で家宅捜索や事情聴取を受け、謀略事件は刑事事件に発展しそうだ。ラジオ番組ではサルコジ氏に辛酸を舐めさせられているドヴィルパン氏が思いの丈をぶつけた恰好となった。
(及川健二)
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by akikonoda | 2007-09-15 20:08
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