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森山大道写真展


 森山大道写真展に、振替休日の息子と一緒に行って来た。

 息子は、女人の足が網の目に囚われている写真にぐっと見入っていたが、そのクローズアップからくる物体的な肉々しさは、白黒と言うのもあるが、どこか乾いていた。

 エロス、生、というよりも、白黒のリボンで飾られた写真に収めた死んでしまった生前の「肉」を弔っているようであった。

 白目を剥いた子供の写真にも、同類と言う事で、やはり、何かしら、反応していた。

 か細くない、ぼってりした子供の威圧感が、白目を剥く事で、コケティッシュに写り込んでいるような。

 被写体とカメラの目が、一瞬で力関係が決まってしまうような、野生に近い動物とにらめっこをしているような。

 色々な、その表情に至るまでのやりとりを妄想させた。

 ずいぶん前に、鳥取か広島?の美術館で見かけたものがほとんどであったが、狭いところに、押し込められて、すこし、もったいない気もした。

「記録」を、セルフィッシュに続けると言うことだったが、今後も、妄想が尽きないような「記録」が出来ることを願う。
by akikonoda | 2007-11-12 18:36
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