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ハーフェズ〜ペルシャの詩〜を見て


先日の同窓会で、友人に、イラン映画「ハーフェズ〜」があると言う事を、聞いて、行ってみた。

ハーフェズとは、コーランの暗唱者をいうのだが、ペルシャの偉大な詩人で、ハーフェズと言う人もいた。

この映画は、詩とコーランと法律と軍との間で、翻弄される人たちを描いたものと言えようが、あえて言わせてもらえば、日本人である麻生久美子さんを族長の娘と言う設定に選んだ理由が、いまひとつ、ぼやけていたように思えた。

説明的に、チベット人の母親とイランのとある族長の間に生まれたと言うことを、会話の中に導入してはいたものの、あえて、そうする必要があったとすれば、あの映画の中での麻生さんのはかない初々しさのようなものがほしかったから。であろうか。

作った方のこだわりであろうから、なんともいえないが。

粗筋としては、一人の若者がハーフェズというコーラン暗唱者になって、麻生久美子扮する婚礼間近の族長の娘のコーランに関する家庭教師になることで、起こった様々な救いようの無い葛藤の物語。と言おうか。

個人的には、どこかの村長のような男が、突然トランス状態で楽器を奏でるところが、ツボであった。

なんで、この場面で、そこまでとらんすを。。。と思えるような振り乱し方が、なんとも、よかった。

それにしても、似たような事はあるのだろうが、誇張がすこしきつい気がした。

この物語を、そのままに受け取る人もいるかもしれないので、イランの今現在の状況が、このようなことばかりと見られるのは、どうかなあとも思った。

ちょっと、荒削りと言うか、違和感が残る映画であった。
by akikonoda | 2008-07-31 14:19
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