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インド洋給油問題

インド洋給油延長を閣議決定 総選挙次第で成立困難に
 政府は19日午前開いた安全保障会議と閣議で、来年1月15日に期限切れを迎えるインド洋での給油活動を1年間延長するための新テロ対策特別措置法改正案を決定した。臨時国会に提出する時期は新首相の判断に委ねられるが、早期の衆院解散・総選挙が想定され、結果次第では成立は困難となる。改正案は、対テロ新法が給油・給水に限定した活動内容はそのままとし、1年間の単純延長を規定した。

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緊急集会「ペシャワール会・伊藤さんの死を問う」

田中龍作2008/09/06
4日、都内で「ペシャワール会」の伊藤和也さん(享年31)が殺害されたことを受け, 「事件の意味を問う」緊急集会が開かれた。「DAYS JAPAN」「日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)」「現代史研究会」の共催。広河隆一さんは「ビルマでの永井健二さんの死、アフガンでの伊藤さんの死。彼らの死は住民の死と同じ。彼らの死を考えることは、今も殺され続けている住民の死を考えることではないか」と訴えた。





アフガニスタンで活動していた頃の伊藤和也さん
 アフガニスタンで農業の支援活動にあたっていた「ペシャワール会」の伊藤和也さん(享年31)が殺害されたことを受けて、現地をよく知るNGOスタッフやジャーナリストらが4日、都内で「事件の意味を問う」緊急集会を開いた。「DAYS JAPAN」「日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)」「現代史研究会」の共催。

 集会の冒頭、主催者を代表して「DAYS JAPAN」編集長の広河隆一さんが「現地の人が敬意を抱く『ペシャワール会』の人がなぜ殺されなければならないのかを考えたい」と述べた。会場となった明治大学(東京・駿河台)の教室は定員(267名)一杯となり、関心の高さをうかがわせた。

 アフガン情勢に詳しいゲストスピーカーたちは、事件の背景をそれぞれの視点から語った――

 

JVC・長谷部貴俊さん(会場の明治大学で)
◆白川徹(アジアプレス):
 伊藤さん拉致の一報を聞いた際は盗賊の仕業ではないかと思った。日本人NGOの評判は良かった。(それでも)外国人に対する不信感は想像以上に高まっていた。背景には各国の軍隊によるPRT(地域復興支援チーム)活動がある。地元の人たちからは民生支援も軍も一緒に見られてしまう。

 インド洋上での給油活動が明らかになってから日本がアメリカに協力しているように見られるようになった。南部のヘルマンド州で撮った家庭の写真には男性がいない。米軍の空爆に対する報復で男性はタリバンに参加したのではないだろうか。

 ◆石山永一郎(共同通信):
 復興の真の担い手を失う悲劇だ。私自身、ジャララバードで危険は感じなかった。カブールの方が物騒だった。伊藤さんは現地の人にとって一番必要な仕事をしていた。用水路建設は息を飲むような工事現場だった。水がまだ来ていない所に家が建ち始めていた。

 アメリカ軍は越境してパキスタンを爆撃しているが、ベトナム戦争でカンボジアに越境攻撃したのと同じ。

 ◆伊勢崎賢治(軍閥武装解除の国連ミッションを担当した):
 犯人はタリバンではない。タリバンは社会運動。伊藤さん殺害は政治的犯行ではない。事故の意味あいが強い。私はアフガニスタン大使館にいた時から中村さんを畏敬の念で見ていた。「ペシャワール会」の情報収集力は在外公館が束になってかかってもかなわない。そこがやられたのだから事故です。

 アフガニスタンは人類が経験したことのない破綻が進んでいる。麻薬が原因。軍閥出身の政治家たちが「対テロ戦争」を隠れ蓑にして悪いこと(麻薬ビジネス)し放題。経験したことにない内政干渉をしなければならない。

◆長谷部貴俊(JVCアフガニスタン代表):
 アフガニスタンの治安は今、急に悪くなったのではない。2003年から徐々に悪くなった。米軍は誤爆を認めないし、誤りもしない。地元の人たちの反発は強い。

 政治家はアフガニスタンの現実を知らない中で議論している。数ヶ月に一度現地に行っても人々の意識は変わっている。普通の人々の声を伝えていくのがNGOの役割ではないかと思っている。地元に根を張っているNGOだから声を出してゆくべき。暴力によらない解決方法が必要ではないかと考えるようになった。

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 現地での経験が豊かなゲストスピーカーたちは、手に取るようにアフガニスタン情勢を話し、分析した。広河隆一さんは「ビルマでの永井健二さんの死、アフガンでの伊藤さんの死。彼らの死は住民の死と同じ。彼らの死を考えることは、今も殺され続けている住民の死を考えることではないか」と訴えた。

 最後に伊藤さんが農業支援をする傍らで撮影した現地の写真が紹介された。「農作業を手伝う少女」「サツマ芋を掘り出した子供の笑顔」「菜の花畑で遊ぶ少女たち」……。平和な国であれば極普通の日常を写した写真だ。だが戦乱の絶えない地にあっては、これほど勇気づけられる光景はない。子供の笑顔があるうちはアフガニスタンにもまだ救いはある。


junjun~~~~~~~
by akikonoda | 2008-09-19 12:31
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