イトカワ表面で「土砂崩れ」 探査機の画像を分析
2007年04月20日06時02分 日本の探査機「はやぶさ」が着陸に成功した小惑星イトカワ。その地表で何度も「土砂崩れ」が起きていたことがわかった。東京大などの研究グループは、小天体の衝突などでイトカワが何度も揺さぶられた結果だとみている。論文が19日付の米科学誌サイエンス(電子版)に掲載される。 小惑星探査機はやぶさが撮影したイトカワ=宇宙機構提供 左上と右下を結ぶ対角線と平行して、岩が並んでいるように見える。右側のミューゼスの海に向かって、「土砂崩れ」が起きているとみられる。左にクレーターがあり、砂に埋まりつつあるようだ=東大総合研究博物館、宇宙機構提供 宇宙航空研究開発機構によると、イトカワはそら豆のような形で、大きさは長い部分が約540メートル、短い部分は約210メートルと小さな天体だが、岩ばかりの場所もあれば、小さな砂が集まった平らな「海」もある。 東京大総合研究博物館の宮本英昭准教授らは、はやぶさがイトカワに接近、着陸した際に撮影した画像を分析した。イトカワには地球の数十万分の1の重力しかないが、岩はまるで斜面を転がったように、多くが同じ方向を向いている規則性が見つかった。 5枚の写真に写っていた約5千個の岩を調べたところ、かすかな重力の働く向きと「土砂崩れ」の方向が一致。小天体の衝突や惑星の重力などによってイトカワ全体が揺さぶられ、地表の岩石が動いたと結論づけた。 宮本さんは「小惑星の表面は想像より活発に動いていた。今後の探査計画や小惑星の資源利用に役立つ成果」と話した。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 探査機「はやぶさ」、5千万キロの旅 10年に地球へ 2007年04月06日12時48分 宇宙航空研究開発機構は4日、地球から約3億キロ離れた小惑星イトカワへの着陸に成功した探査機「はやぶさ」が今月中旬、地球へ向けて出発すると発表した。故障で出発が延期されたため、地球到着は予定から3年遅れの10年6月になる。 はやぶさは一昨年末に2度、イトカワに着陸して岩石試料を採取し、地球に持ち帰ることを目指している。宇宙機構によると、現在、イトカワから数万キロ離れて飛行しており、地球とイトカワのそれぞれが太陽の周りを公転している関係で地球との距離は約5000万キロに縮まっている。 宇宙機構の運用チームは3月から長距離航行用のイオンエンジンの試験噴射をしており、今後順調に飛行できるめどが立った。来週末にもイオンエンジンを数日間連続して本格噴射し始め、現在の軌道から徐々に離れていくという。 はやぶさはイトカワへの着陸直後、姿勢制御用の化学エンジンの燃料漏れなどの故障が起きた。今後、本来は航行用のイオンエンジンの噴射口を上下左右に動かす「裏技」や、太陽からの光のかすかな圧力で姿勢を整えながら飛ぶ計画だ。 プロジェクトマネジャーの川口淳一郎教授は「これからも難関はあり、故障が新たに起こる確率は高い。今後の運用も楽観はしていない」と話した。 asahi〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 そらまめのゆりかごおもう めざめかな
by akikonoda
| 2007-04-20 09:12
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