柳川にどうしても行きたいと言うので、病院を抜け出して、父と柳川に行く。
別に川下りがしたい訳ではない。
どうしても、しなければいけない話があるというのだ。
ちょうど、白秋の生家もあり、最近の自分の中の白秋に呼ばれたような気がした?というのは大げさだが、願ったり叶ったりではあったので、行き帰り、6時間はゆうにかけて、車をひた走らせた。
やはり、はたからみなくとも、奇妙な親子である。
そう言えば、昔、北海道まで車で旅をしたことを、車の中でたどたどしく話した。
自分は、2,3歳でおむつをしていたらしいのだが、あんまりの烈しい旅程で、みるみるまに痩せ衰えていったらしい。
そこまでして、旅に出る心情は、今もって謎であるが、その血を確実に受け継いでいる自分がいることに、はたと気付く今日この頃なのである。
今は、父がおむつをしているので、立場は若干替わりつつあるようだが、未だに、振り回されているのには、変わりはなかった。
とりあえず、ここまで話しておいて、話の内容は、家庭内機密である。
世の中、あるいは国家などというものから、かけはなれたところで生きている、奇妙な親子である。
話もよく通じないことがしばしばである現実を、ただ、じいっとみているだけである。
それにしても、今日は、風邪を引き、三度も熱が上がり、子供のわすれものも三度に渡り発見。
今日は、熱に魘されながら死んだように眠りたいのだが、地域の見回りもあり。
未だに、博多では、とんとんとんからりんととなりぐみが、あるのである。
柳川のにおいたつよな ふかみどり はじけたあわのひびき ふたたび
さくらんぼ くわえしとりが めのまえを よこぎり やながわばしわたり