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 OB採用

(毎日新聞 - 10月21日 03:12)
 防衛省の守屋武昌・前事務次官(63)とのゴルフ交際が明らかになった防衛専門商社「山田洋行」(東京都港区)の元専務(69)が、同省幹部OBの天下りを積極的に受け入れていたことが分かった。同社元幹部によると、多い時で8人前後に達し、同省幹部の家族の採用にも力を入れていた。民主党の東祥三・元衆議院議員(56)も顧問として採用しており、高額の受注を維持してきた裏で行われた政官界対策の一端が浮かんだ。

 同社元幹部によると、元専務は人事を含む実務の一切を取り仕切っており、150人程度の社員数(05年当時)に対し、多い時には8人前後の同省OBを顧問として受け入れていた。別の商社幹部は「規模に比べOB採用数は多い」と言う。

 同社に天下りした複数の同省OBによると、通常は退官時と同程度かそれ以上の給与が支払われ、将官クラスなら個室もある。大半は週2、3回の出勤で、業務はほとんどないが、同省が導入予定の装備品に関する情報入手や、同省に営業をかける際のアドバイスを求められるという。

 同社顧問を務める同省OBは「会社の仕事には直接はタッチしない。出勤したらパソコンでメールをチェックする程度」と話し、別の元顧問は「個室に電話もコンピューターもあるので、好きな時に好きなことをしていた」と明かした。

 OB採用は、グループ会社でも行われ、元専務は同省幹部の家族ら親族の採用も指示。元社員は「お金を渡すと贈収賄になるが、身内の採用は問題ない。貸しを作っていたように見えた」と語る。一方、元専務は「受け入れはお付き合い。OBには役所にあいさつに行く時、口添えしてもらう程度」と説明した。

 東元議員は、政治家の紹介で10年ほど前に顧問に就任。先月12日、取材に「政治活動の報告や世界情勢の分析が私の仕事。将来、私が力を持てば便宜を図ってもらいたいという企業家心理はあると思う」と話した。

 東元議員は元国連職員。90年に公明党から衆院選(旧東京6区)に出馬・当選し、4期(4期目は自由党、後に民主党)を務めたが03年、05年の衆院選で落選した。
by akikonoda | 2007-10-21 11:11
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