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EU・露首脳会議:国際通貨が議題に 「基軸」多様化など

EU・露首脳会議:国際通貨が議題に 「基軸」多様化など

 【ブリュッセル福島良典】20カ国・地域(G20)による第1回緊急首脳会議(金融サミット)が14日に開幕するのを前に、同日、南仏ニースで開かれる欧州連合(EU)とロシアの首脳会議で、世界の多極化を反映した形での基軸通貨多様化の可能性などを含む国際通貨問題が取り上げられる見通しであることがわかった。欧州外交筋が明らかにした。

 EUロシア首脳会議では、グルジア情勢を巡る意見交換や相互関係強化のほか、金融危機への対応が中心議題となる。EU側は7日の緊急首脳会議でまとめた金融機関規制案と国際通貨基金(IMF)強化案をロシア側に説明する。

 メドベージェフ露大統領は14日夕からワシントンで開催される金融サミットで、米ドルへの依存を軽減して外貨準備通貨を多様化することなどを柱とする国際金融システム改革案を提示する意向を表明している。

 EU議長国フランスのサルコジ大統領も第二次大戦後の国際金融・通貨システムの基盤となった金・ドル本位制のブレトンウッズ体制の再構築を提唱。「ブレトンウッズは一つの通貨ドルを中心に確立されたが、現状は異なる」として、基軸通貨のあり方について問題提起を続けている。

 ただ、サルコジ大統領の提案は欧州単一通貨ユーロを強化し、ドルと並ぶ基軸通貨の地位を強固にするのが狙い。

 メドベージェフ大統領はエネルギー資源輸出の決済を通じて自国通貨ルーブルを「地域基軸通貨」にしたいとの野望を抱いており、両者の主張は「同床異夢」の側面もある。

毎日新聞 2008年11月14日 東京夕刊〜〜〜〜〜〜〜
by akikonoda | 2008-11-14 16:47
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